国連大学ライブラリーでは、国際社会の関心事項を取り上げた書籍を選定して、その編著者をお招きし、出版を通じて何を伝えたいかを語っていただくトーク・イベントを開催しています。
2015年12月18日(金)に開催される今回は、『里海資本論——日本社会は「共生の原理」で動く』(角川新書)の著者で、NHKエンタープライズのエグゼクティブ・プロデューサーとして報道番組を制作している井上恭介氏をお迎えします。また、コメンテーターとして、UNU‒IASでSATOYAMA イニシアティブにかかわる業務を担当する鈴木渉氏が参加いたします。
リーマンショック前からニューヨークのウォール街を取材するなかで、資本主義の本質を探ってきた井上氏は、なぜその後「里海」に着目し、瀬戸内海の海を再生しようと奮闘する漁師たちの取材を始めたのでしょうか?人間が自然と共生することにより成立する里海は、汚染や海洋資源の枯渇に悩む世界中の海の問題にどのようなヒントを提供してくれるのでしょうか?当日は、井上氏の取材経験をもとに里海に関わるさまざまな取り組みを共有しながら、日本の里海の現場から、新しい共生のあり方について考えていただく機会となるはずです。
今回のイベントは、日本語で開催されます。
井上恭介
NHK エンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー
1964年生まれ。1987年NHK入局。報道局・広島局などで報道番組を制作。2011年夏、中国地方の元気なおじさんたちに出会ったことで「里山資本主義」という言葉を作り、1年半にわたり取材・制作を展開。その番組は第51回ギャラクシー賞報道活動部門大賞を受賞。取材成果をもとに藻谷浩介氏と共に著した『里山資本主義』(角川新書)は、新書大賞2014を受賞し、ベストセラーとなっている。その後、「里山資本主義」の可能性をさらに広げる「里海」の取材に1年間没頭し、NHKスペシャル「里海 SATOUMI 瀬戸内海」を制作。番組は地方の時代映像祭グランプリを受賞した。
鈴木 渉
UNU-IAS国際SATOYAMAイニシアティブ プロジェクト シニア・コーディネーター
環境省において生物多様性にかかわる業務を担当。現在は、2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議で採択されたSATOYAMAイニシアティブにかかわる業務を担当。SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップの事務局次長を務める。
本イベントへの入場は無料で、どなたでもご参加頂けますが、事前登録が必要です(2015年12月17日まで)。参加をご希望の方は、左上のご登録ボタンからお願いします。また、E メール(library@unu.edu)、電話(03-5467-1359)、Fax(03-5467-1360)によるお申込みも承ります。
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