映像作品「震災をともに乗り越える人々~自然の恵みを活かす、浦戸諸島の復興」の制作について

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  • 2015年5月1日     宮城県塩竃市

    国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)国際SATOYAMAイニシアティブプロジェクトでは、里山里海の恵みを生かしながら東日本大震災の復興に取り組む宮城県浦戸諸島をテーマとする映像作品「震災をともに乗り越える人々~自然の恵みを活かす、浦戸諸島の復興」を制作しました。

    この映像作品をご紹介するイベントとして、宮城県塩竈市および国連大学本部(東京都渋谷区)において上映会を行う予定です。上映会では作品の上映に加え、プロジェクトのご紹介や、撮影などに関わった方々をお招きし、体験談をお話しいただく予定です。

    映像作品の概要

    日本三景・松島湾に位置する浦戸諸島では、古くから牡蠣、海苔の養殖や白菜の種、水田など半漁半農の生活が営まれてきました。近年、住民の島離れ、高齢化、後継者不足による島の課題が顕在化する中、東日本大震災からの取り組みが続けられています。国連大学は東北大学などとともに、SATOYAMAイニシアティブの概念に基づき、浦戸諸島の里山・里海を再活性化させる復興プロジェクトに取り組んできました。本作品は、浦戸諸島の豊かな里山・里海環境を活かして、復興に取り組む人々の姿を映像にまとめました。

    作品では、被災された島民の方々へのインタビューにより、主要産業である牡蠣、海苔の養殖産業の復興の様子や、自然と共生する復興を目指す関係者の想いを描いています。また、支援に協力するNPO、酒造会社、研究者などの声も収録しています。

    本編は日本語、英語の2言語で制作されています。また、DVDには本編の他、浦戸諸島における牡蠣養殖の様子を描いた作品「浦戸、牡蠣のふるさと」(日本語版のみ)、島の自然を描いた「浦戸、美しい島々」の2作品も収録されています。なお、本映像はインクカートリッジ里帰りプロジェクトからの寄付金により制作されました。

    この度、国連大学では、この映像作品をご紹介するため、宮城県塩竈市および国連大学本部(東京都渋谷区)において上映会を開催いたします。上映会では作品の上映に加え、プロジェクトの内容のご説明や、撮影などに関わった方々をお招きし体験談をお話しいただく予定です。皆様のご参加をお待ちしております。

    DVD収録作品

    「震災をともに乗り越える人々~自然の恵みを活かす、浦戸諸島の復興」(15分)

    本作品の英語版は、こちらからご覧いただけます。

    「浦戸、美しい島々」(3分)

    「浦戸、牡蠣のふるさと」(8分)

    企画・監修:

    国連大学サステイナビリティ高等研究所

    制作:

    株式会社木楽舎

    後援:

    インクカートリッジ里帰りプロジェクト(ブラザー工業株式会社、キヤノン株式会社、デル株式会社、セイコーエプソン株式会社、日本ヒューレット・パッカード株式会社、レックスマークインターナショナル株式会社)

    協力:

    浦戸諸島島民の方々、NPO法人浦戸アイランド倶楽部、株式会社佐浦、東北大学、一般社団法人e-front、アジア航測株式会社、環境省

    上映会日時等

    • 宮城県塩竈市内上映会

    日時:2015年5月16日(土)14:00 ~16:00
    場所:宮城県塩竈市東玉川町9-1 ふれあいエスプ塩竈

    • 東京都内上映会

    日時:2015年6月2日(火)17:00 ~19:00
    場所:東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学2階レセプション・ホール

    お問合せは、国連大学サステイナビリティ高等研究所 国際SATOYAMAイニシアティブ天野、芹生せりう(tel:03-5467-1212 内線1329、1490, e-mail:isi@unu.edu)までご連絡ください。

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    背景

    日本三景の1つに数えられる宮城県の松島は、大小260余りの小島が浮かんでいます。浦戸諸島は松島湾の入り口にある島嶼群の名称で、宮城県塩竈市に属しています。浦戸諸島は寒風沢島、野々島、桂島、朴島の4つの有人島と、50以上の無人島から構成されています。

    UNU-IASは、東北大学大学院生命科学研究科、環境省、CEPAジャパン、インクジェットカートリッジ里帰りプロジェクトなどとともに、浦戸諸島において、里山里海復興プロジェクトを実施してきました。このプロジェクトは、東日本大震災による津波被害を受けた浦戸諸島の復興を支援するものであり、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)の協力活動「東日本大震災で被災した里山・里海コミュニティの再生と地域活性化を支援するための、持続的かつ生態系サービスに配慮した復興案の検討」として認定・実施されています。

    本プロジェクトでは、東日本大震災で被災した里山・里海コミュニティの再生と持続的な発展を支援するため、(1)工学的で自然克服的な手法に頼らない、生態系サービスに配慮した復興案の策定、(2)過疎化、高齢化、後継者不足など被災前からの問題を解決し、地元の自然や文化、産業を生かした地域活性化を推進していくための提案及び実証、(3)それらのプロセス及び結果を国内外に発信していくこと、を目的としています。2回にわたってコミュニティー・ダイアローグイベント「浦戸語り場」を開催することを通じ、各島、各地区の住民の皆様の将来像、復興への期待、課題などを明らかにし、地域の復興や振興のための行政計画への提言などを行いました。

  • 浦戸諸島映像作品 報道発表資料

    (256.8 KB PDF)