低炭素技術移転を促進する方策を議論ーISAP2017

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  • 2017年7月26日     横浜市

    Photo:(左から順に)パネリストのデチェン・ツェリンUN Environment in Asia and the Pacific地域ディレクター、ギリッシュ・セティTERI産業エネルギー効率部門シニアディレクターと、本郷尚三井物産戦略研究所シニア研究フェロー/UNU-IAS

    Photo:(左から順に)パネリストのデチェン・ツェリンUN Environment in Asia and the Pacific地域ディレクター、ギリッシュ・セティTERI産業エネルギー効率部門シニアディレクターと、本郷尚三井物産戦略研究所シニア研究フェロー/UNU-IAS

    7月25日~26日に開催された「第9回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2017)」において、UNU-IASと公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、テーマ別会合「低炭素技術移転の活性化に向けた革新的アプローチ」を実施しました。

    冒頭、塚本直也UNU-IASプロジェクト・ディレクターが開会あいさつを行いました。開発は必要である一方、先進国がたどったパターンでは地球がいくつあっても足りないため、経済発展と資源消費のデカップリングが必要であること、また、低炭素技術が果たす役割および公的資金による技術移転と、民間資金による技術移転をつなげるシステムを構築する重要性を強調しました。さらに、ステークホルダーが担う役割にも着目する必要があると言及しました。

    パネルディスカッションでは、蟹江憲史慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授/UNU-IASシニア・リサーチ・フェローがモデレーターを務め、2点に着目して議論を深めました。「低炭素技術移転の異なるフェーズにどのように対処するか」については、パネリストからカスタマイゼーションの重要性のほか、ステークホルダーに競争相手を含む必要があるとの指摘がありました。「マッチメイキングに効果的なのはどのようなモデルであるか」については、クラウドファンディングの活用が有効なモデルとなりうるという点のほか、オンラインのプラットフォームやマッチメイキングのための現地でのワークショップ、実地レベルでのプラットフォームの有効性が挙げられました。

    最後に、新しいメカニズムで新技術を活用するための人的資源について検討していく重要性を蟹江フェローが強調し、本会合を締めくくりました。