UNU-IASポリシーブリーフ:水紛争から流域協働管理への転換―大ヒマラヤ山脈の経験から

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  • 2021年4月29日

    水を巡る対立の構図を、流域協働管理へと転換し解決を図ることを提言するUNU-IASのポリシーブリーフ(英題:Transforming Water Conflicts into Collaborative Watershed Management Solutions — Lessons from the Greater Himalayan Region)が発表されました。このブリーフは、水政策立案者等を対象に、特に地域の水専門家の役割に重視した関係者連携を通じ、水紛争を解決するアプローチを提唱しています。本論文の著者はジュリア・ロダーチャパガイサ・ローズターレク・カトラミーズギータ・モハン、ビナイ・クマール・ミシュラ、福士謙介です。

     

    概要

    アジア諸国において、人は古代から古代から水を巡り対立してきました。水への需要の増加、淡水資源の減少、そして近年は、(開発)計画や組織間の調整不足に起因する社会経済の分断等が対立の主な原因です。

    提言

    • 水中生態系管理と、その恩恵を受ける地域や住民とを管轄する省庁部門や地域関係者を対象とする情報ネットワークを構築・維持する。
    • 上下流域双方の利益を強調し、流域内の水紛争解決を促進する。
    • 伝統的な水管理手法と自然を活かした解決策とを統合した技術的な長期水資源管理戦略を策定し、水の供給を安定させ、水に起因するリスクを軽減する。
    • 地域固有の知識を活用し、参加型の水ガバナンスと紛争解決を図る。

    リンクより全文(英語のみ)にアクセス可能。