残留性有機汚染物質をどう抑制するか、島津製作所の英文情報誌に記事掲載

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  • 2015年3月16日

    環境中に含まれる残留性有機汚染物質(POPs)をどう抑制するかについて、国連大学と島津製作所の共同プロジェクトがまとめた記事が、島津製作所の発行する英文技術情報誌 Shimadzu Journal に “Global Monitoring of POPs in Asian Coastal Region and International Conference of Asian Environmental Chemistry (ICAEC) 2014 in Thailand” として掲載されました。

    工業、農業などの産業用や家庭用水に溶け込んださまざまな汚染物質は、私たちを取り巻く環境へと放出されます。その中でも、残留性有機汚染物質は、食物連鎖の過程で濃縮され、生物の体内に蓄積しやすく、その結果、生態系や人の健康に有害な影響を及ぼします。食物連鎖の頂点にいる私たち人間は、知らず知らずのうちに環境を通じてPOPsの影響を受けています。

    国連大学-島津製作所共同プロジェクトは、アジア地域の開発途上国において環境物質のモニタリングを行い適正に管理することを目的として、ストックホルム条約で規制されるPOPsを対象に研究活動の強化や高等教育支援をに貢献してきました。

    このプロジェクトは、17年目を終え、現在、第6期アジアにおけるPOPsの監視と管理を実施しています。2014年11月タイで行われたアジア環境化学国際会議(ICAEC)にて、本プロジェクト第6期前半期の活動とその成果について発表を行い、その後、上記の記事にまとめられました。

    今期のプロジェクトでは、アジア諸国における環境水中の有機フッ素化合物類(PFCs)を対象とし、環境汚染の抑制と防止を目指しています。