ランドスケープ・アプローチをNBSAPsに取り込むためのマニュアル案に関するワークショップを開催

,

ニュース
  • 2022年5月13日     オンライン

    2022年4月26日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、生物多様性国家戦略及び行動計画(NBSAPs)にランドスケープ・アプローチを組み込む際の指針となる、政策立案者向けマニュアルについて意見を求めるオンラインワークショップを共催しました。本イベントには、生物多様性条約(CBD)の締約国や関係団体が参加し、マニュアル案がより実用的なものとなるよう、多くのコメントや提案が寄せられました。本マニュアルは、CBD事務局の支援の下、UNU-IASと地球環境戦略研究機関(IGES) が共同で作成しています。

    参加者からは、地域レベルで知識と能力との乖離に対処する必要性が強調され、ランドスケープの積極的なモニタリングや異なる言語や方言で資源を利用可能にするためのコミュニティのインセンティブに関する提言が行われました。また、国連生物多様性第15回締約国会議(CBD COP15)の第二部で採択予定のポスト2020生物多様性枠組の目標を達成するために、ランドスケープ・アプローチがどのように役立つかを示すガイドラインを含めることも提案されました。

    NBSAPsは生物多様性条約を実施する上で主要な手段であり、各締約国は、条約の目標達成に向けてロードマップを提示することになっています。UNU-IASが事務局を務めるSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップIPSI)は、CBD事務局および日本国環境省の支援の下、2016年からランドスケープ・アプローチのNBSAPsへの適用に関する研究プロジェクトを行ってきました。

    今回のコンサルテーション・ワークショップは、プロジェクトの最終フェーズにおける取り組みの一環として研究の能力育成に焦点を当てて行われました。マニュアルは、COP15におけるのポスト2020生物多様性枠組の採択後に最終的に策定される予定です。