UNU-IASは、IIASA日本委員会、国立環境研究所(NIES)、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)と共催で、SDGs実施に向けた「2050年の世界」イニシアティブの日本における研究コミュニティとの連携を強化し、将来的な展望を議論するセミナーを開催します。
「2050年の世界」(The World in 2050)は、持続可能な開発目標(SDGs)及び「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実施に貢献するための世界的な研究イニシアティブです。2015年にSDGsが採択されてから約3年が経ち、貧困、健康、経済成長、環境といった様々な課題に対してどのように取り組んでいくかが問われています。「2050年の世界」はこれらの課題に取り組み、SDGs達成に向けた政策実施と持続可能な社会への移行に向けて科学的知見を提供することを目的としています。17のSDGs達成を見据え、目標間の相乗効果・トレードオフ効果を評価しつつ課題の統合的解決に向け複数のパスを示すことを目指します。「2050年の世界」は、本年7月国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)において最初の報告書「SDGs達成に向けたトランスフォーメーション」を発表しました(www.twi2050.org)。
本イニシアティブは、国際応用システム分析研究所(IIASA)が2015 年3 月に、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)、ストックホルム・レジリエンス・センター(SRC)、他の関連機関と連携して開始したもので、政策専門家とモデリング分析チームが協力して政策への貢献を目指す、科学と政策の連携プロジェクトです。世界の主要研究機関が参加しており、日本からは国立環境研究所(NIES)、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)及び地球環境産業技術研究機構(RITE)が参画しています。
SDGs実施については、UNU-IASにおいても本年度より「SDGs達成に向けた総合的実施方法の包括的検討」として、SDGsを活用した環境、社会、経済面の統合的実施について国立環境研究所及び慶応大学と共同で研究を進めています。
SDGs実施に向けた「2050年の世界」イニシアティブにおける日本の研究コミュニティとの連携強化を焦点に、将来的な展望を議論するため、本イニシアティブを世界の先導的研究機関と共同して推進してきたIIASA副所長のナキセノビッチ博士を迎えてセミナーを開催いたします。
なお、本セミナーは、国連大学サステイナビリティ高等研究所が主催する「SDG ダイアログ・シリーズ」の一環として開催されます。
※国際応用システム分析研究所(IIASA)
1972 年、日本を含む12の発足メンバーとともに設立された国際研究機関です。1ヵ国、1研究機関で解決するにはあまりに大きく複雑なグローバルな性質を持つ課題に対し、政策志向型の研究を実施しています。IIASAはアフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパにおける23の国家機関メンバーから支援を受けています。IIASAの研究は独立しており、政治的或いは個別国家の利益から制約を受けるものではありません。日本は、同研究所の設立当初より多くの共同研究活動を推進しており、主導的なメンバーとして役割を果たしています。
セミナーは同時通訳付き(日本語/英語)
13:00-13:10 開会挨拶: 竹本和彦UNU-IAS所長/ IIASA日本代表理事
13:10-13:50 基調講演「2050年の世界」イニシアティブについて
ネボーヤ・ナキセノヴィッチ IIASA副所長
13:50-14:50 パネルディスカッション
モデレーター: 竹本和彦UNU-IAS所長、IIASA日本代表理事
パネリスト
高橋潔 NIES 社会環境システム研究センター 広域影響・対策モデル研究室 室長
亀井未穂 IGES戦略的定量分析センター研究員
討論参加者
藤田壮 NIES 社会環境システム研究センター長
蟹江憲史 慶應義塾大学大学院教授/UNU-IASシニアリサーチフェロー
14:50-15:00 総括:ナキセノヴィッチIIASA副所長 竹本和彦UNU-IAS所長
参加申し込みはこちら
主催: 国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)、 IIASA日本委員会、 国立環境研究所(NIES)、公益財団法⼈ 地球環境戦略研究機関(IGES)、SDSN-Japan
協力: (独)環境再生保全機構 環境研究総合推進費(1-1801及びS-16)
国連大学 エリザベス・ローズ国際会議場(5F)
〒150-8925東京都渋谷区神宮前5-53-70