自然気候ソリューション(NCS)に関するコメントがMongabayに掲載

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  • 2024年2月27日     Mongabay

    2024年2月20日、環境科学と保護に関するニュースプラットフォームであるMongabayに、自然気候ソリューション(NCS: Natural Climate Solutions)の定義に関する記事が掲載されました。

    本記事では、NCSの注目度が高まる一方その定義が不明瞭であることを取り上げています。Nature Communicationsジャーナルに最近掲載された研究をもとに、本記事では以下の5つのNCSの定義を紹介しています。1. 自然を基盤とする、2. 持続可能である、3. 気候に付加的である(例:気候に関する測定可能な便益がある)、4. 測定可能である、5. 公正である。

    国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)スニータ・スブラマニアン研究員は、NCSの定義に関する議論についてコメントしています。スニータ研究員は、気候、生物多様性および人間のウェルビーイングを考慮した総合的なアプローチがNCSの定義を形成するにあたって重要であると強調しました。

    抜粋:

    東京の国連大学にて生物多様性や人間のウェルビーイングを専門とするスニータ・スブラマニアン研究員は、NCSの国際的な議論は気候に終始しており人権や生物多様性が考慮されていないことに言及しました。また、CO2eのように測定できない自然の価値を見過ごしてしまうことは、危険な傾向であるとも指摘しました。代わりに、気候適応行動の評価においては、人間がどのように環境と交流しているかなど測定が複雑な項目もまとめることのできるアプローチを探す必要があると主張しています。また、スニータ研究員は「気候、生物多様性および人間のウェルビーイングなどの相互関連性を無視することは、生きとし生けるものへのひどい仕打ちとなりうる」、「本ソリューションそのものが問題となりうる」と述べています。

    記事全文(英語)は、Mongabayのウェブサイトからご利用いただけます。