地球規模課題解決に資する国際協力プログラム 第3期 プロジェクト開始のお知らせ

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  • 2018年12月5日

    2015年9月の国連総会において採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実質的な推進と政策面での貢献を目指し、日本発の知見を創出し広く国内外に発信することを目的に、「地球規模課題解決に資する国際協力プログラム」(GGS)第3期目が開始されました。第3期では「持続可能な開発」に関する分野から、「包摂的で質の高い教育の実現に向けた課題解決」(テーマ1)、「女性のエンパワーメントとジェンダーが直面する課題解決」(テーマ2)の2つのテーマを掲げ、本年4月にプロジェクトの公募を行いました。その結果、全国から13件の応募が寄せられ、厳正なる書類審査(第一次審査)と面接審査(第二次審査)を経て、本年7月に最終的に以下の2件の国際協力プロジェクトが採択されました。この2つの事業は、本年8月から最長で2020年3月までUNU-IASと連携して実施されます。

    テーマ1:
    東京大学大学院教育学研究科付属学校教育高度化・効果検証センター
    『持続可能な開発のための教育 (ESD) の推進を通した社会的レジリエンスの強化-モニタリング・評価枠組みと改善メカニズムの構築-』
    本プロジェクトでは、持続可能な社会の構築を担う人材を育成するための学習アプローチとされる持続可能な開発のための教育(ESD)に焦点をあて、ESDのモニタリング・評価体制の整備・強化を通じてESDの量(ESDの施策)と質(ESDを通じて育まれる能力の向上)の両面の拡充をはかること目指し、1)国際共通指標群と評価枠組みの開発と、2)グローバルレベルのモニタリングメカニズムの構築を実施し、各国のESD実施進捗及び学習成果と社会的インパクトをモニタリング・評価するためのモデルを構築する。

    テーマ2:
    東京大学大学院医学系研究科
    『女性の社会進出が進むカンボジアにおける母子の保健・福祉向上の鍵』

    本プロジェクトは、経済発展に伴い女性の雇用拡大が進んでいるカンボジアの新興工業地域で実施するものであり、平日昼間に女性が就業していることを前提とした健康・福祉サービス(特に母子保健サービスと非感染性疾患(NCDs))の提供モデルを確立し、母子の健康と福祉に及ぼす効果を明らかにする。それにより、女性が就労しつつも必要なケアを受けられるようにするとともに、配偶者等の家族と児の子育ての役割を分担できるようにする。

    上記の2事業は、2018年度から2020年度までの二年間実施され、来年の中旬(9月~10月頃)に行われる中間評価の結果において一年の延長が認められた場合、三年間を通じて事業が実施されます。