第13回RCEグローバル会議がマレーシアのクアラルンプールで開催

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  • 2023年11月16日     クアラルンプール

    Photo: UCSI University

    2023年10月31日~11月2日、持続可能な開発のための教育(ESD)推進のための地域拠点(RCE)の第13回グローバル会議がマレーシアのクアラルンプールにて開催されました。本会議では、 ESDにおけるホールコミュニティアプローチ(様々な機関、関係者と協力しながら社会全体でESDを推進していくこと)の重要性が強調されました。 RCEゴンバック、RCEクアラルンプール広域が共催し、世界中から200人以上が参加しました。

    国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)山口しのぶ所長 は冒頭の挨拶にてグローバルな課題を解決するためには、地域コミュニティの参画をグローバルRCEネットワークが促しSDGsを地域で実践することの重要性を強調しました。RCEゴンバック広域共同議長も務める国際イスラム大学タン・スリ・ズルキフリ・アブドゥル・ラザク学長による基調講演では、SDGs推進するためのホールコミュニティアプローチに関する実践的な手順を取り上げました。その上で「コミュニバーシティ」(Communiversity、大学やその周りのコミュニティの間で知見を共有、共同で生み出すこと)の根底にある共同学習、協働、共創および共存が、地域コミュニティと大学が協力して変革を起こすことの基盤であることを強調しました。

    変容的な学習に焦点を当てたパネルディスカッションでは、SDGsの地域での実践、学習者の責任ある決断に向けた能力の向上および実践型の教授法に関して議論しました。また、持続可能な変革を促進する新しいモデルとしてのコミュニバーシティの可能性も探求しました。

    パネルディスカッション2は、パートナーシップとグローバルな動向に焦点を当て行われました。登壇者はESDの機関包括型アプローチについて議論し、SDGsの資金調達の課題を克服する方法も検討しました。

    能力開発に関するパネルディスカッション3では、RCEプネ、RCEスコットランド、ESD for 2030イニシアティブおよび持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)の取り組みが共有されました。パネルディスカッション4ではユースのエンパワーメントついて、ケニアとアメリカにおけるRCEの実践や国連環境計画(UNEP)の子どもとユースのステークホルダーメカニズムの取り組みが紹介されました。

    International Institute of Science Diplomacy and Sustainability(UCSI)タン・スリ・ドクター・ザクリ・アブドゥル・ハミド創設所長、名誉教授による基調講演では、RCEの設立についてその中核的要素であるガバナンス、協力、研究開発および変革的教育について紹介しました。

    分科会では、ESDのためのホールコミュニティアプローチを主流化するための優れた実践と協働をどのように強化するか議論しました。参加者は実践が行われているReal World Lab(RWL)を訪れ、コミュニティアプローチを体験しました。

    また本会議に合わせて2023年11月3日に RCEゴンバック広域 は、 RCEユース・エンパワーメント・ワークショップ開催し、RCEのユースリーダーの協働を促進し国際的なネットワークを確立しました。