国連大学SDG大学連携プラットフォーム(SDG–UP)第3回分科会(第13回ワークショップ)開催

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ニュース
  • 2022年1月20日     オンライン

    第3回SDG大学連携プラットフォーム(SDG–UP)分科会(第13回ワークショップ)は、2021年12月14日にオンラインで開催されました。SDG-UP参加大学23校から51名が出席し、4つの分科会が行われました。

    今回開催された各分科会の議論概要は次の通りです。

    ・SDGsカリキュラム分科会
    当分科会で開発中のカリキュラムによる教材を2022年4月から活用したいとする大学があることをふまえ、90分の講義ビデオ15回分により構成される教材の迅速な完成を目指す。将来的にはUNU-IASのCertificate Programmeとして認可を得られる内容にしていきたい。3月30日に予定している総合討論会には、提供コース15回分のダイジェスト版を披露する予定。総合討論会はUNU-IASからのプレスリリースを出して周知してほしい。

    ・大学評価・アカウンタビリティ分科会
    上智大学サステナビリティ推進本部の調査による、SDGs17目標ごとの海外の上位5大学の取り組み状況と特徴について発表した。また、SDG-UP参加大学を対象としたアンケート調査について14校から回答があり、設問の検討や評価プロセスの明確化への要望があったことなどを報告。総合討論会では1)THEインパクトランキングにおける日本と世界の大学の比較、2)アンケート調査、3)好事例の紹介の3点を発表予定。

    ・大学間等連携分科会
    大学間の具体的な連携の可視化を目指し、事例集やWebページ、オープンアクセスのデータベースなどにより対外的に発信を行うという方針を確認。SDG-UP参加32大学の先駆的な役割を尊重しつつ、より多くの大学を巻き込み、企業や自治体との連携および国際連携にもつなげてゆきたい。総合討論会では、大学間連携のさらなる展開と方向性について、日本的な発想から見たSDGs推進の取組みに焦点を当て、議論を深めるためのパネルディスカッションを行う。

    ・マネジメント層分科会
    これまでの3回の議論をふまえ、大学マネジメントの視点で、大学内でサステナビリティを組織的に推進・浸透させるための提言を行うことを前提に、各大学のSDGsの達成に向けた取り組みの発表を行った。総合討論会では、大学のマネジメント層が取り組むべき項目に関して何らかのコミットメント・リストを策定し発表することになった。その際、各大学それぞれの環境、規模、体制などの多様性を考慮し、取り組みやすい柔軟なアクションを検討する。

    4つの分科会の討議を終えて、村田俊一関西学院大学総合政策部教授(SDG-UPアドバイザー)は、このプラットフォームが、非常に早いスピードでAction oriented(行動志向)に前進していることを指摘しました。総合討論会では、カリキュラム分科会は、12大学が協力してカリキュラムを策定するという今までにない試みのもとで作った教材を提示する予定であると述べ、他分科会も様々なアプローチで改革の方向に向かっていることを強調しました。村田教授は、この分科会において、新しい大学間協力のあり方について模索する良い原案ができたと述べ、総合討論会での発信は画期的な試みになるであろうと強調しました。

    SDG大学連携プラットフォームのチェアである山口しのぶUNU-IAS所長は、COP26に参加した際の記者会見において、UNU-IASがパリ協定に特化した大学コースの2年後の開設予定について発表した事を報告しました。また2022年4月から6月にかけて開かれる重要な国際会議において、SDG-UPの取り組みについて発信していきたいと述べました。さらには、1年目の提言にもとづいて早いスピードで議論が進んでいることを評価し、2022年3月30日の総合討論会ではさらに具体的な方策に関しても話し合いたいと述べました。そして、各分科会での決定事項に関して、積極的に公開する努力を続けて行きたいと総括し分科会は終了しました。

    このワークショップの詳細なレポートは、こちらをご覧ください。

    参加大学

    愛媛大学、広島大学、北海道大学、神奈川大学、国際基督教大学、国際大学、金沢大学、慶應義塾大学、関西学院大学、九州産業大学、九州大学、ノートルダム清心女子大学、お茶の水女子大学、沖縄科学技術大学院大学、大阪医科薬科大学、大阪公立大学、大阪大学、上智大学、東海大学、東京都市大学、東京工業大学、東洋大学、筑波大学

    全23校(アルファベット順)