「ハグから変化を生み出す」南アフリカ反アパルトヘイト大使のトーマス・カンサ氏が語る

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  • 2015年1月5日     東京

    img-kanthaUNU-IASは、12月13日(土)、南アフリカ出身のトーマス・カンサ氏を講師にお迎えして、第3回「マンデラと私」講演会を開催しました。カンサ氏は現在南アフリカ大使館(東京)の反アパルトヘイト(人種隔離政策)大使を務めており、講演ではネルソン・マンデラ氏の人柄に触れた貴重な経験を30名余りの参加者と共有しました。

    今回のイベントは、学生事務局によるグループワークセッションから始まり、参加者との活気に満ちた議論が展開されました。カンサ氏は、マンデラ精神を 「Man Answers Nation by Devoting his Energy and Life to the Ancestral land (MANDELA) (先祖伝来の土地にエネルギーと生命を捧げた男)」 と説明しました。また、マンデラ氏と日本で面会した時に、マンデラ氏が会議室の入り口まで自分の手をとって迎えたことに強い印象を覚えたこと、マンデラ氏が日本滞在中の講演で一度も投獄中に感じた絶望と孤立を口にせず、アパルトヘイトと戦う人々に希望に満ちた声援を送ったことなど、マンデラ氏の人柄を偲びました。

    カンサ氏は最後に、「人は私達に何ができるかに答える立ち止まるのではなく、私に何ができるかに注意を向け、自らを導くことが重要である」と強調し、「ハグのような純粋で簡単な行動でも無限な変化を生み出せる」と加えました。

    「マンデラと私」月例講演会シリーズは、学生を対象に、ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領の教訓と遺徳の学習を通して、現代世界における個人の力とリーダーシップが持ちうる意味について理解を深めることを目的としています。この講演会シリーズは、南アフリカ大使館(東京)と協力し、UNU-IASのESDA(アフリカの持続可能な開発のための教育)プロジェクトの一環として開催されています。

    次回の「マンデラと私」は、2015年1月17日(土)14:30—17:30、国連大学にてマンデラ氏の人生を主題とした映画の上映と、ワークショップを開催する予定です。