地域の実践を通したESDの促進

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  • 2023年12月19日     東京

    Photo: Anne Lecroq / UNU-IAS

    2023年12月18日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は国連大学本部にてユネスコESD-Net2030グローバル会合の一環としてセッションを開催しました。本セッションは持続可能な開発のための教育(ESD)の促進に向け、ホールソサエティアプローチを通じ地域の行動を活性化する方法に焦点を当てています。「共に教育を変革する」をテーマに、ESDの進展に向けた取り組み、傾向およびイノベーションの事例が共有されました。

    セッションの冒頭、UNU-IAS山口しのぶ所長は相互に関連し合った複雑な持続可能な開発に関する課題に取り組むため、セクターを超えた取り組みが必要であることに言及しました。山口所長は地域コミュニティの積極的な関与が極めて重要であることを強調し、その成功モデルとしてUNU-IASが主導している持続可能な開発のための教育に関する地域の拠点(RCEs)を紹介しました。

    UNU-IASジョンウィー・パクアカデミック・プログラム・オフィサーが司会務めたパネルディスカッションでは、RCEゴンバック広域、ハイチ政府、ハンブルク政府およびナミビアの市民社会組織NaDeetによるESDの取り組みが紹介されました。 UNU-IASの博士課程に在籍するマラウイ出身のフレッド・エマニュエル・サトウ氏は、ESDの地域における実践に関するユースの視点を共有しました。RCEやそれ以外の地域においてもユースが多くのESD活動を推進していることに触れ、政策立案や課題の特定へユースがより参画するよう呼びかけました。

    また地域の活動を拡大するためのアプローチについて、参加者は政府部門を超え市民と政府をつなぐ架け橋としてセクター間の協力が必要であると強調しました。ESDは教室を超えて一人一人に働きかけ、その核となる価値観へ忠実にあることで包摂性を確実なものにすることができます。さらにディスカッションでは、活動の持続可能性を確保し、ユースの参画意欲を高めるためには、パートナーシップが重要な役割を果たすことも取り上げられました。

    ESD-Net2030グローバル会合

    本イベントは、2023年12月18~20日に国連大学本部でユネスコの主催により開催されました。本会合には、ESDを促進するため加盟国やその他のステークホルダー間の協力を支援する実践コミュニティESD-Net 2030のグローバル・ネットワークメンバーが参加しました。