CIESセッション: ルアンパバーンの無形文化遺産へのユースの参画に関する研究成果を発表

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  • 2023年2月20日

    2023年2月16日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は「より公平な世界のための教育改善」をテーマにワシントンDCで開催された比較国際教育学会(CIES 2023)の第67回年次総会にて、オンラインセッションを開催しました。本セッションでは、ラオス人民民主共和国の街・ルアンパバーンにおいて無形文化遺産(ICH)の推進、強化、保護へのユースの参画を促進した一連のワークショップ「ユース・アンバサダー・フォーラム」の参加者を巻き込み、研究の初期成果を発表しました。

    UNU-IASのジョンウィー・パクアカデミック・プログラム・オフィサーは、研究デザインと方法論の概要について発表しました。また、プロジェクトの現段階において、ルアンパバーンのICHを保護するためにユースが感じている課題や脅威、そして、地域のICHを保護する役割を担う上でコミュニティを中心としたイノベーションがユースの参画にいかに寄与するか、について調査したことを説明しました。参加者たちはICH保護の概念と実践に関する研修を受け、ストーリーテリング、ビデオ編集、デザイン思考といった分野のスキルを身につけました。また、ICH保護にコミュニティを巻き込むことの重要性や、SDGsとの関連性についても学びました。

    サワロス・タナポーンサンスJSPS-UNUポスドクフェローは、ルアンパバーンのICHのさまざまな領域にユースが関心を持っていることを示す研究結果を紹介しました。彼らは、地元の文化遺産を保護し、将来の世代の関心を高める方法を見出したいと考えています。そのためには、地域社会に身を置き、新しいデザインや技術を取り入れた創造的な解決策を開発するためにチームメンバーと協力することも必要です。

    ユース・アンバサダー・フォーラムは、参加者たちをICH保護のための様々なアプローチに結びつけ、地域の伝統を守り、根本的な脅威に対応するという自らの役割について振り返る機会を提供しました。また本プロジェクトでは、地域社会の変化を促進し、将来の世代のためにICHの豊かさに寄与するような、新たな視点と他者のICH推進への参画をもたらす革新者であるユースを鼓舞することの重要性が示されました。