循環型経済の推進における高等教育の役割に焦点を当てた フォーラムを開催

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  • 2024年9月30日     ケソン

    2024年9月25日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、フィリピンのケソン市において持続可能な開発ソリューションネットワーク・フィリピン(SDSN PH)2024 公開全体会議と共同でProSPER.Net 2024サステイナビリティフォーラムを開催しました。本フォーラムでは、未来サミット2024に向け、持続可能な開発に向けた国連2030アジェンダを推進し、多国間の解決策を進展させるために高等教育機関が果たす役割について議論しました。

    イベントの開会にあたり、UNU-IAS山口しのぶ所長は、教育、研究およびエンゲージメントを通じて未来のリーダーを育成、イノベーションを推進する高等教育機関が、更なる協働を促進するために主導的な役割を果たす必要性を主張しました。アテネオ・デ・マニラ大学のロベルト・C・ヤップ神父、学長は、高等教育機関が学生の社会参加を促進する可能性を強調しました。環境省居崎時江環境教育推進室室長補佐は、ProSPER.Netの様な高等教育機関のネットワークが、持続可能な社会を実現するための循環型経済を推進する上で重要であると話しました。

    RMIT大学のウシャ・アイヤー=ラニガ教授による基調講演では、アジア太平洋地域における循環性を推進するための多国間協力について議論しました。教授は、持続可能性と循環性の本質的なつながりを強調し、循環経済の取り組みを促進するための共通言語と分類法を構築することを推奨しました。また、長期的な持続可能性を確保するためには、消費習慣における責任ある選択へのシフトが必要であると述べました。

    パネルディスカッションでは、アジアと太平洋地域における循環経済の変化する状況と、高等教育機関が循環性を促進する上で直面する成功事例や課題について話し合いました。パネリストは、政策および規制の枠組みを含む環境整備の必要性や、政府、産業界および学術機関間の協力を強調しました。UNU-IASカジュリア・アヌパム研究員は、高等教育機関がユースの参加と政策提言を通じて循環性を推進するための触媒として機能すべきと述べました。

    本フォーラムは、アテネオ・デ・マニラ大学、アテネオ・サステイナビリティ高等研究所、デ・ラ・サール大学、UNU-IASおよびProSPER.Netとの共催で行われました。