特集:国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)2020におけるUNU-IASの活動

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ニュース
  • 2020年7月24日     ニューヨーク

    UN Photo/Manuel Elias

    UNU-IASは、2020年7月7〜16日に開催された国連持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(HLPF)において、持続可能な開発目標(SDGs)に関する政策についての世界規模での対話に参加、その進展に貢献しました。HLPFは、国連がSDGsについての議論を行うための主要な対話の場(プラットフォーム)として創設されました。その主な役割は、SDGsの進捗状況を確認し、評価を行うことです。本年(2020年)のHLPFは、「行動の加速と変革のための道:持続可能な開発に向けた行動と遂行の10年を実現するために(Accelerated action and transformative pathways: realizing the decade of action and delivery for sustainable development)」を主題としてオンラインで開催されました。

    UNU-IASは、HLPFにて複数のサイドイベントを開催しました。そして、それらのイベントにおいて、SDGsに関連する分野の専門家として、高等教育、生物多様性、レジリエンス(災害等からの回復力)、気候変動の分野における研究成果および、これまでに構築してきている人的および情報面での繋がりに基づく成果を発表しました。

    上記の活動を通して、UNU-IASは、世界がCOVID-19と共にある「新しい常態(ニュー・ノーマル)」に適応する中でSDGsを達成することには、あらゆる段階において今までにない試みを必要とすると強調しました。私たちは、より持続可能で、回復力があり、包括的な社会を実現させるために、「より良い復興(Building back better)」を目指す統合的な方策を取らねばなりません。そのためには、SDGs推進への取り組みの一部として、考え方と行動の根本的な転換が求められます。そこでは、
    データに基づく政策提言や、持続可能性への知識と理解を深められるような教育を行い、次世代にその価値を伝えることを通し、学術界および教育界が中心的な役割を果たしていかねばなりません。

    上記の取り組みを、UNU-IASは、政策を中心に据える研究・教育や、ProSPER.Net(アジア太平洋環境大学院ネットワーク) およびSATOYAMA イニシアティブ等の事業において構築している人的・情報面での繋がりを通して実践しています。また、12カ国におよぶ14の研究所やプログラムから成る国際連合大学システムに属する研究所として、UNU-IASは、COVID-19に関連する研究 および SDGs達成を目指す研究を行ない、その研究成果を発表しています。

    UNU-IAS が開催したイベント

    HLPFサイドイベント
    「座礁」資産リスクの管理と新たな可能性ー脱炭素化経済およびアフリカにおける包括的な成長を目指して
    2020年7月10日

     
    UNU-IAS、国際連合大学、国連アフリカ経済委員会、国連経済社会局(UN-DESA)の共催で行われた本イベントでは、化石燃料からの脱却がもたらす社会的・経済的な影響と、アフリカにおける資源の多様化および持続可能な開発の可能性について議論を行いました。山口しのぶUNU-IAS所長は、COVID-19からの「より良い復興」には、二酸化炭素排出量削減を実現するための計画を組み込み、持続可能な開発を目指す様々な分野での試みを推進する必要があることを強調しました。議論の中では、地域ごとの展望、日本を含む開発先進国の政策も取り上げられました。

     
    詳しくはこちらの報告記事をご覧下さい:
    リーダーと専門家が、グリーン経済への転換およびCOVID-19からの「より良い復興」を議論」

    HLPF特別イベント
    高等教育サステイナビリティ・イニシアティブ (HESI):Where next? これからの高等教育の再構築について
    8 July 2020年7月8日

     
    HLPFにおける6つの特別イベントのうちの一つとなる本イベントでは、持続可能な開発と復興を支えるために、高等教育をどのように再構築していけば良いのか、また、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミック(感染症の世界的流行)がどのように高等教育機関に影響を与えているかが取り上げられました。
    さらに、本イベントでの議論を受けて、7月15日にはHESI円卓会議が開催されました。将来に向けた実用的な議論と行動について話し合われました。UNU-IASは、持続可能な開発のための教育(ESD)事業を通して行っている、持続可能性の促進を目指す取り組みを紹介しました。特に、持続可能な開発を大学院コースや研究に取り入れているアジア太平洋地域の大学ネットワークであるProSPER.Net(アジア太平洋環境大学院ネットワーク)について説明しました。

     
    詳しくはこちらの報告記事をご覧下さい:
    高等教育サステイナビリティ・イニシアティブ(HESI)特別イベントにて、未来の構築のための高等教育の役割を議論(特別イベント)
    高等教育サステイナビリティ・イニシアティブ(HESI)円卓会議:将来の高等教育をどのように再構築できるか?
    (円卓会議)

    HLPFサイドイベント
    自然共生社会の実現に向けたSATOYAMAイニシアティブ:コミュニティ・ランドスケープ・シースケープを考慮した包括的なアプローチ
    2020年7月16日

     
    本サイドイベントでは、SATOYAMAイニシアティブと、生物多様性の保全および人間の福利向上を目標とするランドスケープ・アプローチに焦点が当てられました。
    山口しのぶUNU-IAS所長は、UNU-IASがSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(International Partnership for the Satoyama Initiative: IPSI)事務局として行っている活動を解説し、UNU-IASがそれらの取り組みを通してどのようにSATOYAMAイニシアティブに貢献しているのかを説明しました。また、IPSIは持続可能なランドスケープ管理に向けて様々な組織が参加する国際プラットフォームであり、多国間、組織間の協力が重要であることを指摘しました。さらに、2030年に向けて持続可能な開発および持続可能な環境の国際目標を達成するためには、人々が迅速な行動をとる必要があると強調しました。

     
    詳しくはこちらの報告記事をご覧下さい:
    国連HLPFサイドイベントにてランドスケープ・アプローチ/SATOYAMAイニシアティブとCOVID-19からの復興を議論

    パネルディスカッションに登壇
    SDGs達成を目指し国連事務総長によって呼び掛けられている「行動の10年」への支援について、大学機関が議論
    2020年7月9〜10日

     
    国連持続可能な開発目標(SDGs)の2030年までの達成を目指して国連事務総長によって呼び掛けられている 行動の10年(Decade of Action)を支援するため、UNU-IASは、世界各国からの参加大学と共に、議論に参加しました。本会議は、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)がロックフェラー財団およびコロンビア大学の協力を得て開催したものです。世界の主要な大学は、知識を深め集積する場として、SDGsの達成を後押しする独自の役割を担う存在であると目されています。山口しのぶUNU-IAS所長は、「COVID-19後の世界における高等教育の未来」と題するパネルディスカッションに登壇しました。山口氏は、世界がCOVID-19と共にある「新しい常態(ニュー・ノーマル)」に適応する中でSDGsを達成することには、あらゆる段階において今までにない試みを必要とすると強調しました。また、高等教育は、SDGsを進展させる上で決定的な役割を果たすものであると指摘すると共に、それは、私たちが身を置く新たな現実と折り合いをつける形でなければならないと述べました。

     
    詳しくはこちらの報告記事をご覧下さい:
    2030年までのSDGs達成を目指す「行動の10年」を支援するため、大学間の議論に参加