社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)におけるレジリエンス指標に関するツールキット:2024年度版

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  • 2024年7月2日

    Photo: Muhammad Azzam / Unsplash

    本ツールキット(手引き)は、地域コミュニティにおいて社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)の順応、管理を推進することを目指しています。SELPSは、生物多様性を維持するために管理されながら、人間生活に必要な商品やサービスを提供する生息地と土地、海洋利用のダイナミックなモザイクを意味します。

    本ツールは協同的で地域を中心にしたプロセスを通して、SEPLSのレジリエンス(回復力)に不可欠な社会生態学的プロセスについて議論、分析するための枠組みを地域社会へ提供することを目的としています。ツールには20個の、質、量両方に関する指標が設定されています。指標の測定は、地域社会における観察、集計、観点および経験に基づいて行います。各地域特有のランドスケープ・シースケープや地域社会の状況に合わせ、指標は柔軟に運用することができます。

    本指標は地域社会による利用を想定して作成していますが、NGO、開発担当機関および政策立案者などにとっても貴重なツールです。2012年の最初の指標は、 SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)の協力活動の一環として、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)、バイオバーシティ・インターナショナルが共同で開発しました。発表から約10年の間、この指標は広く採用されてきました。しかしながら、地域レベルにおける利便性の向上、簡略化が必要という意見も挙がっていました。そこで本2024年度改訂版では、指標を利用した経験を持つIPSIメンバーおよびパートナーからのインプットを取り入れ、使用方法をよりわかりやすくし個々の状況も取り入れやすくしています。

    ツール内容の改善に役立てるため、UNU-IASは実践における課題や事例研究に基づくフィードバックをお待ちしています。ご意見、ご感想など、isi@unu.edu までメールをお願いします。