UNFCCC適応委員会会合においてアジア太平洋地域の連携を強化

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  • 2023年8月31日     仁川

    2023年8月28、29日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、韓国仁川で行われたUNFCCC(国連気候変動枠組条約)適応委員会会合に参加し、地域全体で気候変動適応の取り組みを推進するための連携についての議論に貢献しました。本会合は「The Korea Global Adaptation Week 2023」の一環として開催され、国連機関や地域組織、開発銀行、その他ステークホルダーから専門家が集まりました。

    UNU-IASの竹本明生プログラムヘッドは、「適応政策と他の政策との一貫性の強化」に関するセッションに登壇しました。セッションでは、さらなる連携を通じた効率が高まる分野やこれらの分野のシナジー(相乗)の強化の方策について議論が行われました。

    竹本明生プログラムヘッドは、再生可能エネルギーとバッテリーによる自立分散型のスマートグリッドが、脱炭素だけでなく台風など自然災害の被害軽減を通じて日本の都市のレジリエンス強化に貢献としていることを紹介し、エネルギーシステムのトランスフォーメーションの推進が、気候変動適応と脱炭素、防災減災など他の政策との一貫性をもたらすことを強調しました。また民間企業の気候変動適応への役割の重要性について指摘し企業にとっては気候変動がコストだけでなく投資や技術開発の機会にもなるため、公的セクターがこれらのシナリオ分析を実施して、官民による適応技術に関する開発計画や適応資金の拡大を促すことも重要であること、このような取り組みが適応政策と経済政策との一貫性の強化に資すると述べました。さらに、ワークショップでは、適応のギャップを埋めシナジーをいかに強化するかについて多様な観点から意見交換が行われました。