UNU-IASポリシーブリーフ:気候変動による移住者の教育を受ける権利を提唱

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  • 2023年6月5日     東京

    この新しいポリシーブリーフ(英題:Bridging the Governance Gap: Protecting the Education Rights of Climate Displaced Persons in South and Southeast Asia)は、気候変動に伴う移住の影響を受けた人々の教育と学習の継続性を確保するための提言をまとめています。また、学習の中断を長引かせる原因となる政策の欠落部を特定し、気候レジリエントな教育システムを構築するための指針を示しています。本稿はイン・シュアン(エレイン) フアン、フィリップ・ヴォータージョンウィー・パクによって執筆されました。

    本ポリシーブリーフは、UNU-IASとユネスコがバングラデシュ、インド、インドネシア、ツバル、ベトナムで実施した調査に基づいています。本調査は、ユネスコとUNU-IASが2023年4月に発行した書籍『アジア太平洋地域統合報告書: 気候変動、移住、教育を受ける権利』にて紹介されています。

    概要

    南アジアは自然災害に対して特に脆弱であり、毎年数百万人もの移住者を記録しています。しかし、気候に起因する避難移住や移動の問題は、政策的論議、アドボカシー、研究において、いまだ過小評価されており、その結果、災害多発地域に住む学生たちが、被災中および被災後の期間、学校に通えなくなる事態が頻発しています。

    提言

    • 教育、災害マネジメント、気候変動への適応政策に対する分野横断的かつ統合的なアプローチを通じて、気候避難民の権利を保護する。
    • 地域の適応能力を高めるための既存の構内安全対策の拡大などによって、研究および政策開発を支援する。
    • 疎外された学習者への対応、および基本的な学習教材、カウンセリング支援、多言語学習ツールキットなど、気候避難民の物理的・心理的ニーズに対応した教育支援を優先的に行う。

    リンクより全文(英語のみ)にアクセス可能。

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    サステイナビリティに関する課題解決に向けた最新の分析と提言を提供するUNU-IASプリシーブリーフ・シリーズのさらなる詳細については、こちらをご覧ください。