UNU-IAS ポリシーブリーフ:アジアの水政策と管理における水の多面的価値の促進

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ニュース
  • 2022年1月5日     東京

    この新しいポリシーブリーフ(英題:Advancing Multiple Values of Water in Water Policy & Management in Asia)は、アジアにおける水の安全保障に関する複雑な課題と、水が人間のウェルビーング、健康、身体の安全、教育等に及ぼす広範な影響を分析しています。本ブリーフでは、UNU-IASがインドで実施した研究に基づき、政策立案・管理における、生命の維持や経済活動の促進を超えた水の多面的な価値を擁護しています。UNU-IAS持続可能な開発のための水プロジェクトの一環としてジュリア・ロダーギータ・モハンサローズ・チャパガイ福士謙介により執筆されました。

    概要

    水の安全保障は、経済社会の発展、持続可能性、ウェルビーング等と密接に関わる複雑で多面的な課題です。アジアを含む多くの地域では、水の安定的な供給とアクセス、水質面での安全性の欠如が、経済と人間の発展に危機的状況をもたらしています。これらの課題は、水の安全保障を可能とする社会のメカニズムが基礎にあってこそ軽減されるものであるものの、これまで必ずしも政府政策・対策の重点とされてこなかった経緯があります。

    提言

    • 水の安全保障の課題を認識し定量化する。それによって水の多様な価値(機能面、経済面、モラル面、社会面等の価値)を顕在化し、政策立案や実施管理に関する意思決定に活用する。
    • 政策や水資源管理に水の多面的な価値を反映する。また、イノベーションや技術に対する投資を推進することで、外部資金への依存を軽減する。
    • 社会面・環境面でのウエルビーング確保の観点から、水の安全保障を推進する政策や投資の効果を測定するモニタリングシステムを稼働させる。

    リンクより全文(英語のみ)にアクセス可能。