UNU-IASポリシーブリーフ:ランドスケープ・アプローチの推進

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ニュース
  • 2023年10月25日     東京

    この新しいポリシー・ブリーフ(英題: Landscape Approaches to Ecosystem Restoration: Lessons Learned from Managing Socio-Ecological Production Landscapes & Seascapes)では、公平、包括的かつ持続可能なランドスケープ、シースケープの管理を通して生態系の回復を推進するための提言を行なっています。生態学的、社会経済的および文化的側面も鑑み、マルチステークホルダーの参画を通じた生態系の回復に関する政策と実践の統合に関する戦略を示しています。本稿は、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)がSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)にて実施した調査を元に執筆しました。
    著者は、西麻衣子スニータ・スブラマニアンです。

    概要

    ランドスケープ・アプローチは、人々や自然のために生態系の回復を効果的に進める方法です。ランドスケープ・アプローチは先住民や地域における知識、共通課題を持つステークホルダーの協力の醸成を基に実践します。なお生態系の回復にランドスケープ・アプローチを用いる際は、多面的、反復的および包括的であることが求められます。多様なセクターや立場のステークホルダーとの対話、意見交換も必要です。

    提言

      • 長期的な生態系の回復に取り組む上ではまずランドスケープやシースケープ規模から始め、その地域の資源及び能力を特定し活用することが望ましいです。
      • 相互学習や情報共有により、生態系の回復と持続可能な開発への統合的な解決策を生み出すことができます。さらに規模を拡大することで、解決策の影響力がより大きくなる可能性もあります。
      • 地域における生態系の回復活動を一貫した政策や枠組みとして制度化することにより、人々と自然の関わりに変革をもたらすことができます。

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    サステイナビリティに関する課題解決に向けた最新の分析と提言を提供するUNU-IASポリシーブリーフ・シリーズのさらなる詳細については、こちらをご覧ください。