UNU-IASポリシーブリーフ:南アジアの持続可能な農業のためのマイクロ灌漑を促進

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ニュース
  • 2022年2月21日

    この新しいUNU-IASポリシーブリーフ(英題:Scaling up Microirrigation Technology to Address Water Challenges in Semi-arid South Asia)は、南アジアにおける水管理を改善し、農業生産を増やすための革新的な解決策としてマイクロ灌漑の有用性を強調しています。本ブリーフでは、マイクロ灌漑テクノロジーの大規模な展開に対する現在の障壁を検証し、実施推進に向けた提言をまとめています。

    著者は、ギータ・モハン、ランジータ・ミシュラ、A アマレンダ・レディ、松田浩敬、関山牧子、福士謙介で、UNU-IAS持続可能な開発のための水プロジェクトの一環として発表されました。

    概要

    半乾燥地域の水資源は逼迫した状況にあり、農業生産の減少と生態系における水循環の喪失の原因となっています。マイクロ灌漑の普及は、生産性の向上と、希少な水資源の節約につながります。南アジアでは、テクノロジーに対する認識の欠如、高額なメンテナンス費用と複雑さ、政府の補助が農家の利害に合致していない事実などが足かせとなり、設施されたシステムが十分活用されていないのが現状です。

    提言

    • マイクロ灌漑技術の空間マッピングを実施し、農業管理手法を強化することで、付加価値の高い作物への多様化をサポートし、収穫量の向上をはかる。
    • 農家のコミュニティによる共同水資源管理と、農家間の協働を推進する。
    • インセンティブ(補助金)を提供することで、低コストのマイクロ灌漑技術の生産と設置を促進し、農家による維持管理を支援する。
    • 首尾一貫した灌漑政策を推進することで、水の利用可能性を向上させ、マイクロ灌漑の普及を促す。

    リンクより全文(英語のみ)にアクセス可能。