RCEが「心・頭・手」 を通じたグローバル危機への対応を促進

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  • 2021年11月30日     エジンバラ

    2021年11月16日から18日にかけて「持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて:グローバルな危機の時代における学びを通じた行動 (Achieving the Sustainable Development Goals: action through learning in a time of global crises )」のテーマのもと、第12回持続可能な開発のための教育に関する地域の拠点(RCEs)のグローバル会議がオンラインで開催されました。3日間にわたって351名の参加者が、学習を通じた行動を促進する優れた事例について学び合い、いかにESD for 2030に向けた実践を強化することができるかを話し合いました。

    第12回グローバルRCE会議は、RCEスコットランドとグローバルRCEネットワークの事務局であるUNU-IASの共催で行われました。

    本会議では、19世紀スコットランドの博学者で教育の先駆者であるパトリック・ゲデスが考案した概念に基づき、3つのサブテーマが設けられました:

    • Hearts(心): 私たちはどのような世界を望んでいるのか?私たちはどのように心を動かすことができるのか?
    • Heads(頭): ビジョン、思考、考察:ESDとSDGsに関する行動の計画
    • Hands(手): 実現に向けて:ESDとSDGsのための行動を起こす

    会議の冒頭、UNU-IASの山口しのぶ所長は、RCEがマルチステークホルダー・パートナーシップを通じてグローバルなアジェンダを地域に実装するための強力なメカニズムであり、協働のためのプラットフォームであることを強調しました。また、教育を持続可能な発展のための重要な仕組みとするために2021年に新しく発表されたRCEロードマップは、今後10年間のネットワークの方向性と戦略を定めています。

    本会議では、基調講演、パネルセッション、事例発表、ワークショップが行われました。事例発表のセッションでは、RCEが、市民社会を巻き込むための創造的なアプローチ、地域コミュニティと共有するビジョンの作成と実践、若者を刺激する方法、気候変動などの複雑な問題への関心を高めるための物語の大切さなど、様々なテーマについて実践を共有しました。

    また、参加者は、循環型経済やその気候危機への対応との関連性、気候危機について語るためのコミュニティの関与、危機への対応における若者の貢献、変化の担い手となる教育者やSDGsを教育や学習に取り入れるための実践者への支援など様々なテーマに関するワークショップに参加しました。

    会議の最終日には、若者の気候アートチャレンジ(Youth Climate Art Challenge) と第10回RCE アワードの受賞者が発表・表彰されました。気候変動対策に関連する「心」「頭」「手」をテーマに若者が制作をした5つの芸術作品に、UNU-IASのジョンウィー・パクイノベーションと教育プログラムヘッドより賞が贈呈されました。また、UNU-IASの フィリップ・ヴォーターリサーチ・コンサルタントは、SDGsの様々な目標に貢献する応募事業の中から選ばれた計28の事業に対し、RCEアワードを授与しました。本賞では、様々な領域を効果的にカバーするとともに、応用的知識を活用し、地域コミュニティの参画や学びを促進した事業が表彰されました。

    第12回グローバルRCE会議に関する詳細な情報や資料は、RCEネットワークのウェブサイトをご覧ください。