2030アジェンダに向け科学、学術界との連携を深める

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  • 2023年9月26日     ニューヨーク

     

    2023年9月16日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、ニューヨークの国連本部にてSDGサミットを前に行われたイベント科学、学術界における2030アジェンダの達成に向けた変革の促進に参加しました。本イベントは、「SDGのための行動を考える週末(SDG Action Weekend)」における「SDG動員デー(SDG Mobilization Day)」の一環として国連事務総長により開催されました。
    本イベントには、政策立案者、研究者および学術界などのステイクホルダーが参加し、持続可能な開発のための2030アジェンダにおいて影響の大きい分野の変革を推進するために科学、学術界と連携を強化するための議論が行われました。
    UNU-IASの山口しのぶ所長は、パネルディスカッション「科学およびテクノロジーの発展はどの分野において最大のインパクトを与えることできるか」のモデレーターを務めました。国連教育科学文化機関(UNESCO)や世界気象機関(WMO)、アフリカ開発政策研究所(AFIDEP)及びジョージア工科大学がスピーカーとして参加しました。パネルディスカッションでは、科学やテクノロジーをより国、世界で起こっている課題と結びつけるための取り組みについて話し合い、科学と政策の連携を深める、科学コミュニティにおける変革を促すなどの方法が取り上げられました。

     

    参加者は、情報に基づく意思決定を広めるためにも、科学データや研究成果を政策立案者やステイクホルダーを含む全ての人が利用できる開かれたものにすることが重要性であると強調しました。そのためには、政策の意思決定者に対して、適切に情報を利用するための能力育成を行うことが必要です。全ての人に便益のある解決策を届けるためには、包括的な研究やイノベーションが重要であることもさることながら、知見を生み出すにあたっては共通の倫理的な原則を持つことも大切です。
    パネルディスカッションでは、安全性、健康、雇用および経済繁栄などの分野において人々の理解を促進するためには、科学的な研究成果が私たちの生活に影響していることを伝える必要性があることも取り上げました。また、国連システムにおいてより科学、テクノロジーおよびイノベーションへの人員、予算を増やすことも重要です。
    本イベントは、国連経済社会局(DESA)が主催し、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)、国際学術会議(ISC)、WMO、国連開発計画(UNDP)の協力により実施されました。
    本イベントは、UN Web TVからもご視聴いただけます。
    本イベントの他に、UNU-IASは2023年9月16日に米国ニューヨーク州国連大学政策研究センター(UNU-CPR)にて開催されたイベント「持続可能な開発のための大学院教育の促進―グローバルサウスとの連携におけるリソースネクサスと環境マネジメント」における議論にも貢献しました。