SDGsの推進において大学院教育が果たす役割を議論

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  • 2023年9月27日     ニューヨーク

    2023年9月16日、国連大学はイベント「SDGのための行動を考える週末(SDG Action Weekend)」の一環として、ニューヨークにてSDGs達成のための大学院教育の役割を議論するイベントを開催しました。本イベントは、国連大学政策研究センター(UNU-CPR)にて実施され、バングラデシュ、ドイツおよび日本における国際的かつ学際的な高等教育に関する取り組みに着目しました。
    国連大学や連携機関の専門家は、持続可能な開発に関する課題の中でも特にグローバルノースとグローバルサウスのパートナーシップの構築における、大学院教育の可能性を探りました。また、大学院のカリキュラムに環境マネジメントやリソースネクサス(個々の要素だけではなく、システム全体の機能や生産性、管理方法を検討すること)を取り入れるための戦略や優良事例についても意見交換を行いました。
    国連大学のチリツィ・マルワラ学長は、持続可能な開発において高等教育が重要な役割を果たしていることを強調しました。国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の山口しのぶ所長は、高等教育を通じた2030アジェンダの達成について、変革を担う若者のエンパワーメントを推進することが必要であると話しました。また、UNU-IASが大学院学位プログラムのパリ協定専攻の実施などを通して、能力開発を行なっていることも紹介しました。

     

    加えて本イベントでは、グローバルノースとグローバルサウスの間で分野横断的かつ学際的な連携を行うことの重要性も議論されました。参加者は、国連大学が国連システムに属する国際的な大学であり、学術機関やその他連携団体など幅広いネットワークを有することから、グローバルにサステナビリティを推進する上で独自の立ち位置を築いていることも取り上げました。
    本イベントに加えUNU-IAS は、2023年9月16日ニューヨークの国連本部にて開催されたイベント「2030アジェンダの達成に向けた科学、学術界における変革の促進」にも貢献しています。