日本の大学におけるSDGs推進を目指す「国連大学SDG大学連携プラットフォーム」設立を記念し、シンポジウムを開催

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  • 2020年8月29日

    2020年8月28日、UNU-IASは「国連大学SDG大学連携プラットフォーム(SDG-UP)」の設立を記念し、文部科学省の後援、株式会社東洋経済新報社、株式会社Waveの協力を得て、シンポジウムをオンラインで開催しました。企業・自治体・学術界から第一人者をお招きして、国連持続可能な開発目標(SDGs)推進に積極的に取り組む日本の大学と国連機関との連携、および社会のステークホルダー(関係者)との新たな協創の可能性についての議論を展開した本シンポジウムには、約530名が参加しました。

    開会挨拶にはデイビット・マローン国連大学学長および氷見谷直紀文部科学省大臣官房国際課長が登壇し、それぞれ、本プラットフォーム設立がSDGsについて活発な議論を行う場となることへの期待を述べました。

    続く基調講演では、山口しのぶUNU-IAS所長が、本プラットフォーム設立の意義を説明しました。「より良い社会」作りへの貢献が、社会の各主体に対し一層求められる中、大学はより良い社会に向けた人々の行動変容をリードする存在になるべきであることを強調しました。本プラットフォームは、参加大学の多様性を重視し、共通の課題を議論し、SDGsを融合的に促進していく点が強調されました。また、国連大学の世界的なネットワークを駆使し、その成果を発信する場として活用されることが確認されました。

    北島隆次SDG-UP事務局長は、「Times Higher Education Impact Rankings」に関する分析発表を行いました。このランキング指標は、世界の大学におけるSDGsの取り組みに関する評価指標として昨年より実施されています。本プラットフォームでは、このような指標に関しても議論し、今後、組織的に意見を提出していく方向性も示唆されました。

    パネルディスカッションでは、大学・企業・自治体の第一人者が、これからの社会をけん引していくための大学の役割について議論を展開しました。パネリストとして、大学から五神真氏(東京大学総長)、杉村美紀氏(上智大学副学長)、松尾太加志氏(北九州市立大学学長)、文部科学省から氷見谷氏(前述)、企業から伊藤綾氏(株式会社リクルートホールディングス サステナビリティ推進グループ パートナー) 自治体から門川大作氏(京都市長)、そして沖大幹氏(国連大学上級副学長、SDG企業戦略フォーラム座長)が参加しました。

    「大学がSDGsに取り組む意義」、「企業、自治体からみた大学SDGsへの期待」、「より良い社会づくりのための大学のあり方、行動変容」を主なテーマとして、各々の立場から真剣な議論が交わされました。その後、一般の参加者から寄せられた質問に対して、パネリストが回答を行いました。

    最後に山口UNU-IAS所長は、多様なSDGs関係者の間で意見交換が行えたことを本シンポジウムの成果として挙げ、今後、本プラットフォームが、ステークホルダーと大学間の連携を強め、活発な議論を通じて参加大学が切磋琢磨し、持続可能な社会の実現に資する場となることを期待していると述べ、本シンポジウムを締めくくりました。

     

    SDG-UP関連資料は、こちらからダウンロード可能です。
    本シンポジウムの詳細な報告はこちらからお読みいただけます。

     

    「SDG大学連携プラットフォーム(SDG-UP)」とは:

    SDGsを軸に日本国内の大学の連携を強化することを目的とし、国際連合大学により創設されました。本プラットフォームは、SDGsを推進する大学とステークホルダーとの協働を通して、国際社会における日本の大学の存在感を高めるとともに、日本および世界の持続可能な発展に貢献することを目指します。

     

    「SDG大学連携プラットフォーム(SDG-UP)」への参加方法:

    参加をご希望の大学関係者の方は、sdgs-up@unu.edu までご連絡をお願いいたします。詳しくはこちらをご覧ください。

  • SDG−UPの意義_Yamaguchi

    (1.4 MB PDF)

    SDG−UPへの参加について_Kitajima

    (246.6 KB PDF)

    SDGーUP Symposium_Long News Story

    (225.5 KB PDF)