ECOSOCユース・フォーラムのサイドイベントにて若者主導の持続可能な取り組みに注目

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  • 2023年5月18日     オンライン

    2023年4月26日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、2023年ECOSOCユース・フォーラムにて「アイデアから実践へ : 多様なステークホルダー・パートナーシップに関する若者のRCEプロジェクト」と題したサイドイベントをオンラインで開催しました。本イベントは、環境の持続可能性に取り組む若者の参画に注目し、持続可能な開発のための教育に関する地域の拠点(RCEs)のグローバル・ネットワークにおける優良事例について議論しました。

    開会挨拶で、UNU-IASの道野珠璃プログラム・アシスタントは、教育と学習を通じて持続可能な開発に寄与することを目的とするグローバルRCEネットワークについて紹介しました。RCEは持続可能な開発目標(SDGs)のうち、特に目標17(パートナーシップで目標を達成しよう)に焦点を当て、地域コミュニティにおける多様なステークホルダーのネットワークを通じた協働的な取り組みを推進しています。

    RCE南リフト(ケニヤ)のエヴァンス・オウヤ氏は、SDGs達成のためのアフリカの若者の役割に言及しました。RCE南リフトが、地方行政官、就学中の子どもたち、コミュニティ、NGOなどとのパートナーシップを通じて気候行動を推進してきた一方で、RCE北リフトは会議やウォーキング、ゲームなどを実施してきました。オウヤ氏は、コミュニティ森林組合のような革新的なアプローチを採用することで、若者が貧困撲滅などの世界目標の達成において重要な役割を果たすことができることを強調しました。RCE北テキサス(アメリカ)のオリアナ・シルバ氏は「持続可能性の時代 – 学生ジャーナル」という、学術的な文筆活動を通して持続可能性を促進するプロジェクトを紹介しました。地域の活動としてダラス・カレッジで始まった本プロジェクトは、今や全米中の大学生や教授らが参加するまでの展開を見せています。ヨーロッパの若者チームを代表して登壇したRCEフリースラント(オランダ)のオーキエ・シナ・ゼイルストラ氏は、RCE間の協働、および社会や自然と学生を結びつけることを重視している点について述べました。そして、学習と問題解決の機会を提供することで、変化の担い手を生み出すべく若者を支援することを目指している、と語りました。

    質疑応答では、協働と、持続可能な取り組みに対する若者の発言力の強化に焦点が当てられました。RCEの代表者らは、若者主導のイニシアチブを支援するための資金提供、指導や助言、トレーニングなどの資源の必要性を訴えました。また、資金調達活動への若者の参画を促しました。グローバルRCEネットワークが若者の声を擁護し続けることで、彼らの共同的な取り組みは、長期的な効果を生み出すとともに、より持続可能な世界への道を切り開くことにつながっています。