アジアにおける水の安全性の重要性を発信

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  • 2024年6月24日     パリ

    Photo: UNU-IAS

    2024年5月23日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、インドネシア、バリで開催された第10回世界水フォーラムにてサイドイベントを共催しました。本イベントはジャパンパビリオンで開催され、アジアの都市における水の安全性の向上について議論が展開されました。特に社会的レジエンス(回復力)、経済繁栄および環境の持続可能性に焦点が当てられました。

    冒頭、UNU-IAS山口しのぶ所長は、水の安全性を改善することの重要性を強調しました。そのためには、スキル、知識、設備および資源を集結することが大切です。また、東京大学未来ビジョンセンター所長、国連大学サステイナビリティ高等研究所研究員の福士健介氏は、社会、経済、環境およびインフラ資本を網羅する複合的な指標を利用した淡水システムの持続可能性の展望について話しました。インドネシア国立水協議会の協議委員レイモンド・ヴァリアント博士は、インドネシアの水管理に関する課題を紹介し、気候変動や社会政治情勢の変化が国内の水の安全性に及ぼす影響について説明しました。

    UNU-IASマルティウィディアセティアワティ研究員がモデレーターを務めたパネルディスカッションでは、参加したユースがアジアの以下の3都市、バリ島南部、インドネシア、コロンボ、スリランカおよびマニラ、フィリピンにおける水の安全性の課題について知見を共有しました。パネリストは、地域の水の安全性を確保するためには湿地などの自然生態系保護が重要であるとした上で、理想的な水資源管理のために統合的アプローチが必要になることを強調しました。また、地域の水の安全性を高める上では、技術と革新、分野横断的な連携および国際協調が不可欠であると述べました。

    本イベントは、UNU-IASと東京大学未来ビジョンセンターとの共催で実施されました。