トークセッションとポスターから考える持続可能な観光

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  • 2017年3月9日     東京

    UNU-IASは2月21日、文教大学国際学部・国際学研究科、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)とともに「トークセッション&ポスターで考える 持続可能な観光って何!?」を開催しました。2017年が「開発のための持続可能な観光の国際年」であることを記念し行われた本イベントでは、ボランティア・ワークキャンプ、エコ・ツーリズムに関する講演のほか、そうした分野の実務者とのトークセッション、文教大学の学生によるポスター展示が行われました。

    渡辺綱男UNU-IASシニアプログラムコーディネーターの開会あいさつに続き、林薫文教大学国際学部教授が、ポスト資本主義の観点からボランティアツーリズムについて紹介しました。科学技術等の進歩により従来の資本主義のパターンが崩れつつある中、持続可能な発展のためには多様な人々との連帯・共感・コミュニケーションが重要で、ボランティア・ワークキャンプを通してそれらを体験することができると説明しました。また、海津ゆりえ文教大学国際学部教授は、観光による環境や文化への影響および、産業としての観光の長所・短所を踏まえた上で、持続可能な観光としてのエコ・ツーリズムの在り方や国内外の先行事例、観光による持続可能な地域社会づくりへの可能性についても述べました。

    その後に行われたトークセッションでは、実務者2名から発表がありました。藤井慶輔氏は、オーストラリアでのエコガイドの経験や、マス・ツーリズムのエコ化への取り組みについて紹介しました。開澤真一郎氏は、自身が設立した国際NGO「NICE」での国内外におけるボランティア活動紹介や、それらが個人の成長・地域・社会にどのように作用しているのかを説明しました。

    当日、会場では学生代表によるポスター展示がありました。イベント終了後も、展示スペースは多くの参加者でにぎわいました。