能登半島地震からの創造的復興に向けた協力を推進

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  • 2024年5月23日     東京&オンライン

    Photo: Christian Brauneck / UNU-IAS

    2024年5月11日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、東京の国連大学本部にて2024年1月の能登半島地震からの復旧、復興に向けた国際シンポジウムを開催しました。復興に向けては、地域と国際コミュニティの間における強固な協力が欠かせません。本イベントでは、復興に向けた多様な観点やアクションプランが紹介されました。

    国連大学チリツィ・マルワラ学長、環境省朝日健太郎環境大臣政務官および石川県西垣淳子副知事が開会の挨拶を行いました。続いて珠洲市泉谷満寿裕市長と南三陸町佐藤仁町長が、震災の現状や復興に向けた今後の課題について報告を行いました。その上で珠洲市泉谷満寿裕市長は、能登の里山里海の資源を活かした震災からの復興や持続可能な開発目標(SDGs)を取り入れたコミュニティの発展など、今後の復興に向けたビジョンについて共有しました。南三陸町佐藤仁町長は2011年の東日本大震災からの復興の取り組みについて紹介し、中でも持続可能な林業や漁業について取り上げました。

    さらに、環境省、農林水産省および文部科学省より、政府の復興支援施策の紹介が行われました。また、生物多様性事務局David Cooper事務局長代理によるビデオメッセージでは、レジリエント(回復力のある)で持続可能な能登の復興は、国際コミュニティが直面している課題の解決にもつながることが強調されました。

    IGES武内和彦理事長がモデレーターを務めたパネルディスカッションでは、復興に向けた世代、セクターおよび地域を超えた協力の重要性が強調されました。パネリストは、長期的な復興計画は能登地域の未来を担う若手と協力し発展させることが必要であると言及しました。UNU-IAS渡辺綱男研究員はシンポジウムの総括を述べ、UNU-IAS山口しのぶ所長が閉会の挨拶を行いました。総括、閉会挨拶では、復興に向けた取り組みは被災地だけでなく能登地域の活性化にも繋がることを強調しました。

    本シンポジウムは、UNU-IAS、環境省、石川県、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)および公益財団法人国連大学協力会の共催、経団連自然保護協議会、2030生物多様性枠組実現日本会議、イオン環境財団、環境研究総合推進費S21の後援を受け、シュプリンガーネイチャーの協力の元実施されました。