第36回UNUグローバル・セミナーで地球環境問題の持続可能な解決策を議論 

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  • 2021年3月24日     オンライン(JST)


    UNU-IASは、2021年3月10-11日と22日の3日間にわたり、第36回国連大学グローバルセミナーを開催しました。グローバルセミナーは、文部科学省及び国連大学協力会の支援により毎年開催し、著名な学者、国連職員、実務家による講義と、グループ討議を通して交流を深めるのが特徴です。36回目となる本セミナーは初めてオンラインでの開催となり、「地球環境問題の持続可能な解決策(Sustainable Solutions for Global Environmental Problems)」をテーマに、日本全国21大学から61名の学生が参加し、国境を越えた協力の強化、現在の環境問題にどう対処するか、また、こうした課題に当事者意識をもち、解決策を見出す必要性などについて話し合いました。セミナー最終日には、参加学生によるグループ発表が行われ、修了証が授与されました。

    趣旨

    環境問題は、今日私たちが直面する最も深刻な地球的諸問題の一つであり、世界各地でこれまでには見られなかったような異常気象が顕在化し、それに伴って多様で甚大な自然災害が多発するようになっています。環境問題は、空間的「越境」、問題領域をめぐる「越境」性、社会セクター間の「越境」的、という三つの「越境性」をはらんでいます。

    こうした環境問題に対しての取り組み方について、環境問題をめぐって、1)ローカルからグローバルに至るマルチ・レベルでの体系的・包括的な対策・対応、2)環境問題に取り組むにあたっては、政治、経済、法、教育など社会諸科学間、社会科学と自然科学の垣根を越えた学際的・総合的な知見とアプローチ、3)環境問題の軽減・解決には、政府、国際機関、地方自治体、企業、NGO、さらには諸個人に至る多種多様なアクター間の連携・協働が不可欠です。2015年9月に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、このことを示す象徴的一例であるといえます。

    上記のような観点から、第36回国連大学グローバル・セミナーでは地球環境問題という今日の最重要課題を取り上げ、より効果的で公正な取り組みの在り方について活発に議論しました。

    歴史

    グローバル・セミナーは、日本の関東地域において1985年第1回湘南セッションが始まり、関西地域においては1995年に神戸セッションが始まりました。その後日本では、東北、島根、山口、北海道、神戸、淡路、金沢、沖縄セッションが開催されました。国連大学グローバル・セミナーは海外にも広がり、2003年にソウルセッション(韓国)が始まりました。詳しくはこちらをご覧ください。