生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)第2回総会

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  • 2014年2月17日     トルコ

    2013年12月9日から14日までの6日間、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)第2回総会」がトルコのアンタルヤで開催されました。

    IPBESは生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、その結果を政策立案者に提供することで、科学と政策のつながりを強化するための恒久的で独立した政府間組織として、2012年4月にパナマで創設され、現在115か国が参加しています。

    本総会では、2014年から2018年までの5年間にIPBES が実施する作業計画を始めとし、予算に関する取り決め、ステークホルダーの参画等、IPBESの運営と実施に関わる重要事項が採択されました。国連大学上級副学長の武内和彦教授は、国連大学のこれまでの学術的活動および自然共生社会に向けた将来的ビジョンを強調することで、5カ年計画およびIPBESの概念的枠組みの方向性を示し、その採択に貢献しました。

    The Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services (IPBES), hosted in Antalya, Turkey

    生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム (IPBES)。トルコのアンタルヤにて。

    武内教授は、総会開催期間中に3つのサイドイベントに登壇し、国連大学の役割を明確にするとともに、これまでのIPBESに関する活動の成果と課題を取り上げました。9日のIPBESにおけるステークホルダーの役割と参画に関わるサイドイベントでは、2013年9月にソウルで開催された「IPBESの概念的枠組みと知識共有に関するアジア太平洋ワークショップ」の成果である12の目標について報告し、10日のIPBESにおける先住民及び地域住民の知識(ILK; Indigenous and Local Knowledge)の重要性を強調したサイドイベントでは、2013年6月に国連大学で開催された「IPBESへの先住民及び地域住民の知識体系の貢献に関する専門家ワークショップ」でなされた提案を報告しました。さらに、11日に開催されたトルコ政府によるパネルイベントでは、国連食糧農業機関(FAO)、国連開発計画(UNDP)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連環境計画(UNEP)とともに、将来の環境政策とIPBESの関わりに関する議論が行われました。

    本総会中に、初代事務局長として、アン・ラリゴーデリ博士(元DIVERSITAS 事務局長)の就任が発表され、第3回総会の開催は、2014年12月から2015年1月にドイツのボンで予定されています。