UNU-IASがCOP26を振り返るトークイベント#1を開催

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  • 2021年12月22日     東京


    12月10日、UNU-IASは、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)のアウトリーチ活動の一環として、「トークイベント#1:気候変動問題の行方~COP26を終えて~」をオンラインで開催しました。

    第1回目となる今回のイベントでは、イギリス・グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に参加した公益財団法人世界自然保護基金(WWF)ジャパン、気候エネルギー・海洋水産室長の山岸尚之氏を招き、同じくCOP26に参加したUNU-IAS竹本明生プログラムヘッドとともに、国際環境NGOの立場から見た会議の印象や今後の気候アクションなどについて語り合いました。

    山岸氏は、今回のCOPを振り返り、交渉とは別にサイドイベント等で重要なイニシアチブの発表やネットワーキングが多く行われ、EXPO(展覧会)のような雰囲気で実施された点を特徴として挙げました。加えて、竹本プログラムヘッドからは、企業や地元の人々が多く参加していた点や、ハイブリッド方式のイベントが主流化していた点、また最新技術を使って視覚的に伝える工夫がなされていた点が特徴として紹介されました。

    今後の気候変動対策の動向について、山岸氏は、社会のあらゆる側面で気候変動対策を行うことが求められていると話し、今回のCOPにおいて、金融機関全体でネットゼロを目指すGFANZ (Glasgow Financial Alliance for Net Zero)という日本の大手銀行も参加する国際イニシアチブが発表されたと紹介しました。

    また、UNU-IASがCOP26で創設を発表した気候変動に関するパリ協定専攻コースについては、広範な知識が必要なパリ協定に貢献する人材を輩出するプログラムは、まさに時代に求められているものであると述べました。

    最後に、山岸氏は国際社会や海外のメディアにおいて、どのように気候変動問題が扱われているかを知ることが重要であると話し、気候変動問題の先には、災害が激甚化することなどにより、大きく影響を受ける脆弱な人々がおり、誰一人取り残さないというSDGsの理念に直結する問題であることをしっかり認識することが重要であるとのメッセージを伝え、セッションを締めくくりました。

    本セッションは、GEOCのYouTubeチャンネルより録画をご覧いただけます。