UNU-IASがCOP26を振り返るトークイベント#2を開催

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  • 2021年12月22日     東京


    12月14日、UNU-IASは、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)のアウトリーチ活動の一環として、「トークイベント#2:気候変動問題の行方~COP26を終えて~」をオンラインで開催しました。

    第2回目となる今回のイベントでは、イギリス・グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に参加したNHKエンタープライズエグゼクティブ・プロデユーサーの堅達京子氏を招き、同じくCOP26に参加したUNU-IAS竹本明生のプログラムヘッドとともに、会議の成果や今後のクライメートアクション等について語り合いました。

    COP26に参加した印象について堅達氏は、コロナ禍の中で対面開催に踏み切った議長国イギリスの意気込みや、デモに参加する市民、そして現地の報道などから、高い熱量を感じたと振り返りました。また、竹本プログラムヘッドは、今回のCOPはこれまでとは異なり、デジタル技術等を活用し、オンライン化やペーパーレスを実現するなど、環境負荷の少ない洗練された会議であったと振り返りました。

    さらに、堅達氏は、COP26で注目されたMAPA(Most Affected People and Areas:最も影響を受ける人々と地域)という言葉を紹介し、日本は先進国として現在気候変動の影響を受けている人々の声を聞き、石炭からのフェーズアウトを示すべきであると話しました。

    また、教育の役割について、自分で考え行動を起こし社会をより良い方向に変革させてゆく人材を育てる教育が必要であると述べ、そのためには、教育への投資が必要である。と話しました。そして、UNU-IASがCOP26で発表した気候変動に関するパリ協定専攻の創設について、専門の大学院で学ぶことで、より明確な政策を打ち出すことにつながるとの期待を述べました。竹本プログラムヘッドは、気候変動対策を地域の産業や農業、食糧生産の改善にもつなげるという実践的な知識を身につけてもらえるよう、UNU-IASとしても努力したいと述べました。

    最後に、堅達氏は1.5℃は人類文明を次の世代に受け継ぐための生存戦略であるということを理解し、科学に基づいてひとりひとりが行動を起こすことが重要であるとメッセージを伝えました。

    本セッションは、GEOCのYouTubeチャンネルより録画をご覧いただけます。