世界水の日2021 専門家が水の価値について議論

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  • 2021年3月24日

    UNU-IAS、持続可能な開発のための水 (WSD) プロジェクトは、世界水の日となる3月22日に、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)国連大学物質フラックス・資源統合管理研究所 (UNU-FLORES)とともに、ウェビナー「SDGs 時代の水の価値」を開催しました。本ウェビナーでは、国際的に著名な専門家を招き、水のさまざまな価値について見解を共有するとともに、SDGs達成に向けてどのように相乗効果をどのように見出せるかについて、議論を行いました。また、本イベントでは、UNU-IAS研究者が貢献した2021年国連世界水発展報告書が発表されました。このウェビナーには、85名が参加しました。

    開会挨拶で登壇したUNU-IASの山口しのぶ所長は、水問題の解決に向けて、分断されたアプローチを乗り越え、協調的な行動の必要性を強調しました。また、国境を越えた協力の例として国連大学の5つの研究所で構成される国連大学ウォーター・ネットワークを紹介しました。続いての基調講演で登壇した沖大幹国連大学上級副学長は、バーチャル・ウォーターの概念を紹介し、バーチャル・ウォーターの交易によって、水不足が緩和できる可能性を示唆し、こうした概念を通じて水の価値を再考することの重要性を強調しました。

    ギータ・モハンUNU-IASリサーチフェローは、ネパールのカスキ地区の事例を紹介し、水の需要と供給のバランスをとることの重要性を強調しました。サローズ・チャパガイUNU-IASリサーチフェローは、水資源管理の分析において、経済と環境の双方の持続可能性を考慮しシナジーを高めることの重要性を強調しました。

    パネルセッションでは、福士健介UNU-IASアカデミック・プログラムオフィサーが進行を務め、トーマス・エルムクヴィスト(ストックホルム大学ストックホルム・レジリエンス・センター教授)、ビナヤ・クマル・ミシュラ(ネパール・ポカラ大学教授)、セレナ・カウチ(UNU-FLORESアソシエイト・プログラム・オフィサー)、マヘスティ・オキタサリ(UNU-IASリサーチ・アソシエイト)、ジュリア・ロダー(UNU-IASリサーチ・コンサルタント)が専門家として登壇し、水の価値について活発な議論が行われました。