世界水フォーラム:水と移民の関連についてセッションを開催

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  • 2022年4月20日     ダカール、セネガル

    2022年3月24日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、セネガルのダカール市で開催された第9回世界水フォーラムにおいてテーマ別セッションを共催し、水不足や異常気象による災害が移民や移住にどのような影響を及ぼすのか、について議論を行いました。本セッションでは、水と移民の関連性についての最新のデータや科学的根拠を紹介し、知見の偏在性を明らかにするとともに政策への情報提供を行いました。

    UNU-IASの福士謙介アカデミック・プログラム・アドバイザーは、地域における知見とアジアの事例研究を紹介し、水資源と経済、持続可能な開発との複雑な関係について解説しました。さらに、レジリエンスの構築に向けて様々な利用者による水管理向上の重要性を示した上で、経済、人、環境という3つの構成要素が持続可能な社会の礎となることを強調しました。本イベントは、UNU-IAS、国際連合食糧農業機関(FAO)、国際移住機関(IOM)、アフリカ気候移住イニシアチブ(ACMI)の協力のもと、国連大学地域統合比較研究所(UNU-CRIS)の主催で行われました。

    また、同フォーラムにてUNU-IASは、日本における水再利用のさらなる促進に向けた課題の特定を目的として、日本の水再利用状況の概要に関するポスター発表を行いました。本発表は、排水の効率的かつ効果的な再利用の促進に焦点を当てた研究を行っているSMART-WaterDomain(持続可能な社会のためのスマートな水管理)プロジェクトの協力の下で得られた研究成果に基づいて行われました。本プロジェクトは、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)のEIG CONCERT-Japanと欧州諸国の共同資金供給スキームによって支援されています。