アフリカのサハラ以南地域における商業作物増産の食料安全保障への影響 (FICESSA)

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  • 開始日:
    2015年2月1日
    終了予定日:
    2018年1月31日
    代表機関:
    UNU-IAS
    進行状況:
    継続中
    種類:
    地球環境の変化とレジリエンス
    代表者 :
    Osamu Saito

    近年、アフリカのサハラ以南地域(サブサハラアフリカ)の土地利用では、バイオエネルギーや繊維など最終的に食料以外の目的で利用される商業作物の生産が増えています。こうした土地利用変化の多くは、外国の直接投資を資金源とし、経済成長の原動力として正当化されている一方で、食料自給率の低いサブサハラアフリカ諸国における食料安全保障への影響が懸念されています。

    商業作物生産と食料生産との直接的、もしくは間接的な土地利用競合については広く認識されている一方で、それが食料安全保障に与える全体的な影響について評価するには、さまざまな要因を注意深く解析する必要があります。農地が商業作物生産に活用されることは、一見すると、食料安全保障を低下させるように思われがちですが、はっきりとは見えないメカニズムにより食料安全保障を向上させる可能性があります。例として、肥料、農薬、かんがい設備、農業に関する知識(技術)などの導入により、農地そのものの生産性が向上する場合などが挙げられます。実際に、サブサハラアフリカの商業作物への土地利用変化と地方・国レベルの食料安全保障との関係には複雑なフィードバックがみられます。しかしながら、こうした相互作用に関する理解は、いまだ断片的・不完全なもので、総合的な研究はこれまでほとんどされてきませんでした。

    本研究では、サブサハラアフリカにおいて商業作物が食料作物とどのような競合関係にあるか実証的に明らかし、食料安全保障へのプラスもしくはマイナスの影響メカニズムを解明することを目的として、多様な分析ツールを用いた空間分析手法により、これまでの動態を調べ、将来シナリオを検討します。研究対象国はガーナ、マラウィ、モザンビーク、シエラレオネ、スワジランドを含むサブサハラアフリカ諸国としています。

    本研究を進めるにあたっては、学術機関(東京大学)、応用研究機関(英国キュー王立植物園、南アフリカ科学産業研究委員会)、政策研究機関(国連大学、英国海外開発研究所)から成る学際的コンソーシアムをつくり、現地ステークホルダーとの効果的なコミュニケーションを図ります。具体的な成果目標としては、商業作物拡大の影響を受ける現地ステークホルダー(政策立案者、ローカルコミュニティー、NGO、民間セクター等)に対する政策提言等といった形での、研究成果の現地への還元が期待されています。

    • Osamu Saito Osamu Saito Academic Director & Programme Officer
      Project Manager
    • Aya Yokoi
      Administrator
    • Rieko Sato
      Administrator
  • Gasparatos, Alexandros, Saito, Osamu, Lam, Rodolfo Dam, Boafo, Yaw Agyeman and Defega, Sileshi, (2017). Assessing the food security outcomes of industrial crop expansion in smallholder settings: insights from cotton production in Northern Ghana and sugarcane production in Central Ethiopia. Sustainability Science, 1-17.