Photo: Tomohiko Kawamura
国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(UNU-IAS OUIK)と珠洲市は、12月12日(土)石川県珠洲市で「海の底力!里海を支える貝類」をテーマとした第3回「能登の里海」シリーズ講座を開催します。
日本海に突き出た能登半島の先端にある珠洲市は、三方を海に囲まれ、半島最北端の禄剛崎を境に、日本海の荒波にさらされる「外浦」が入り組んだ岩礁地帯が続く一方、富山湾に面した「内浦」は穏やかな白砂の海岸となっているなど、全長67kmの海岸線にさまざまな沿岸地形が作り出されています。この沿岸地形が古くから珠洲の里海で行われる多様な漁業を支えており、中でもとくに波が荒くゴツゴツとした岩の海岸がアワビやサザエの絶好な生息地となり、現在も地元漁師にとって貝類の漁は重要な生業になっています。その一方、アワビとサザエなどの貝類の生態系とその役割については長年漁を行っている漁師でさえも知らない謎に包まれています。
本講座では、アワビをはじめとした貝類の生態系とその海の中で果たす役割について大変詳しい東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター長の河村知彦教授、珠洲市の魚介類と魅力を知り尽くしている「おさかなマイスター」の前野美弥次氏を講師としてお招きし、珠洲市で活躍している関係者等と共に、貝類の生態系とその役割を解明しながら、それぞれの経験から里海のめぐみである貝類を活かした珠洲市の里海づくりについてお話しいただき、地域の生業づくりに里海が果たしている役割や、それらの生業を通じて保全されている里海の魅力を発信したいと考えています。
なお、本講座は、UNU-IAS OUIKが実施している「能登の里海ムーブメント」の啓発活動の一環としても位置付けています。「能登の里海ムーブメント」とは、里海の概念や、「能登の里海」の魅力と里海に関わる生業について、県内外の方々に、より深く理解していただけるよう情報を発信していくとともに、能登地域を日本海の里海の研究と保全活動をリードする拠点として定着させていくための取り組みであり、この取り組みを通して、「能登の里海」の国内外における認知度を高め、里海における生業の振興に繋げたいと考えています。
受付:12:30~
13:00-13:05 開会挨拶
永井三岐子(UNU-IAS OUIK事務局長)
13:05-13:50 講義1「里海を支えるアワビ・サザエの生態」
河村知彦(東京大学大気海洋研究所 国際沿岸海洋研究センター長・教授)
13:50-14:20 講義2「珠洲市の貝類(案)」
前野美弥次(おさかなマイスター)
14:20-14:30 「『能登の里海』ムーブメント」
イヴォーン・ユー(UNU-IAS OUIK研究員)
14:30-14:45 休憩
14:45-15:25 パネルディスカッション
モデレーター:イヴォーン・ユー
パネリスト:
15:25-15:30 閉会の言葉
珠洲市
参加無料、一般公開。参加ご希望の方は、お名前とご連絡先(E-mailアドレスまたは電話番号)を記載のうえ、「12月12日里海講座参加希望」と明記し、FAXまたはE-mailにてお申し込みください。
UNU-IAS OUIK
Email: unu-iasouik@unu.edu
Fax: 076-224-2271
珠洲市
国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(OUIK)
世界農業遺産活用実行委員会
珠洲商工会議所会館 2階 大ホール(石川県珠洲市飯田町1-1-9)
UNU-IAS OUIK
Email: unu-iasouik@unu.edu
Fax: 076-224-2271