2022年11月7日 東京
2022年10月31日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の大学院プログラム修士課程 に在籍する生徒たちが、渋谷区が立ち上げた気候行動のためのプラットフォームである「シブヤ若者気候変動会議」との意見交換会に参加しました。今回のセッションは、渋谷区に在住・在勤・在学している若者たちが、グローバルおよび地域の観点から環境問題の解決を目指してアイディアの共有を行うべく開催されたものです。
参加者たちは、昆虫食や、ゴミ分別ロボット、使い捨てコンタクトレンズのリサイクル、友人や家族の間での意識改革など、個人または家庭で取り組める様々なCO2削減案を発表しました。
マレーシア出身のUNU-IAS大学院生であるシャオジン・ナ氏は、食べ物のライフサイクル全般(原材料調達から廃棄・リサイクルまで)で排出されたCO2量を表す「カーボン・フットプリント」とフード・マイル(食料品の輸送距離)に焦点を当て、食肉生産における環境負荷を減らすために食肉消費を制限することを提案しました。 インドネシア出身のUNU-IAS大学院生であるリスキ・アニサ氏は、個人の行動が社会全体を変えることもあると強調した上で、持続可能なファッションの選択がいかにCO2排出を削減できるか説明しました。ガーナ出身のUNU-IAS大学院生であるラフィアツ・ウマレイ・アラハッサン氏は、自身の母国での衣料品販売における職業経験について触れ、産業が地元の雇用や経済に利益をもたらす反面、投棄された衣類で飲み水が汚染されたり魚が死んでしまったりする現状について説明し、経済面だけでなく社会面・環境面も考慮した解決策の必要性を訴えました。また、個人の日常生活における選択が重要であると同時に、企業や各国政府が気候問題解決型のサプライチェーンを確実に構築していく責任を負っていることも強調しました。
本セッションの成果は、2022年11月13日に開催される渋谷環境シンポジウムで紹介されます。