ワークショップで農村の持続可能性のための自然文化アプローチを議論

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  • 2022年8月5日     オンライン

    2022年7月23日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、ランドスケープアプローチに焦点を当てた、農村地域における持続可能性と生物多様性保全の実践について議論するオンラインワークショップに参加しました。本ワークショップは、「農村の持続可能性に向けた統合的な自然文化アプローチ」 と題し、APAC地域影響イニシアティブ(AIRI)の一環として香港大学市民社会ガバナンス研究センターが開催しました。

    UNU-IASのブルーノ・レレス パートナーシップアソシエイトは、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープの持続可能な管理に関する理論的概念と、都市と農村のランドスケープのつながりを促進する上でのそれらの役割について概説しました。また、都市と農村のつながりにおける環境的側面が、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けてますます重要になってきていることや、Satoyamaイニシアティブが推進しているランドスケープアプローチが、都市計画やグリーンインフラ、持続可能な農業を結び付ける上で必要な枠組を提供していることを指摘しました。

    香港大学市民社会ガバナンス研究センターのカティエ・チック副所長は、香港のLai Chi Wo(茘枝窩)における農村文化景観の事例を取り上げ、持続可能な開発に向けた革新的なアプローチが、生物多様性および伝統的知識の保全をいかに相互に強化しうるか、について説明しました。

    本ワークショップでは、都市と農村のつながりや農村の持続可能性のための「チェンジ・フェロー(変革的研究者)」になることを目指すアジア太平洋地域の大学院生、研究者、思想的リーダー、実務家たちの能力強化と関係構築を目的とした1年間のインキュベーション・プログラム「AIRI都市・農村持続可能性フェローシップ2022-23」の立ち上げも行われました。