ワークショップ、食料・環境問題解決のための途上国農業研究能力構築事業の成果を評価

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  • 2015年11月10日     東京

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    国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、2015年10月27日、食料・環境問題解決のための途上国農業研究能力構築事業(OJCB)に関する国際ワークショップを開催しました。

    このワークショップでは、農林水産省をはじめ、専門家の方々、また本事業に参加したインドの大学、ベトナムの研究機関の代表が参加し、研究活動、研究成果の発表とそれに関するパネルディスカッションが行われ、活発な議論が繰り広げられました。

    はじめに、UNU-IASの担当者から、本事業は、貧困と飢餓の撲滅を目指すミレニアム開発目標に寄与することを目的として2011年に開始され、開発途上国の持続的農業に関する研究に従事する先進的な研究者が企画・実施する能力育成プログラムを支援していること、また、事業開始以降、アフリカ、アジア、ラテンアメリカでの農業、畜産管理、林業、漁業等の多岐にわたる67件のプログラムが採用され、167名の研究員の育成が行われたとの説明がありました。

    事例の発表では、本事業に参加したホスト研究者の石谷学氏(CIAT主任研究員(ベトナム農業遺伝研究所))が、東南アジア地域で実施した、キャッサバ種苗システムにおける無病キャッサバ材料の確立の研究について紹介しました。またもう1人の発表者のK.G.サクセナ教授(ジャワハルラル・ネルー大学)は、山岳地域や沿岸地域での生態系管理のための生態系サービスの研究やアグロフォレストリーシステム開発の研究事例などを通して、研修生の選定の難しさを指摘し、研修の成果を最大限に活かすためには研修終了後の研修生のフォローアップや研修生同士のネットワーキングの構築が重要だと訴えました。

    パネルディスカッションでは、会場の参加者から、関連する他の事業とのマッチングに関する質問や提案があり、それを受けて、更なる共同研究の可能性について意見が交わされました。