第4回アジア太平洋水サミットにてUNUが科学と教育の役割を強調

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  • 2022年4月29日     熊本市

    Photo: Japan Water Forum

    2022年4月23、24日、国連大学(UNU)は、熊本市で開催された第4回アジア・太平洋水サミットにて知見を提供し、議論に貢献しました。本サミットでは、アジア・太平洋各国から指導者らが一堂に会し、地域が直面している水の課題についての協議が行われ、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標6で謳われている「すべての人々に安全な水と衛生を確保する」努力を加速させるための共同決議として「熊本宣言」が採択されました。

    駐日大使館や国際機関の代表、各国政府代表(オンライン参加)が出席した本サミットのハイレベル・セッションでは、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の竹本明生プログラムヘッドが国連大学学長代理として発言を行いました。発言の中で竹本博士は、アジア・太平洋地域における水関連課題の概要を紹介し、持続不可能な食料の消費、水資源への負荷と水質汚染、温暖化ガス排出などがそれぞれ相互関連的に影響し合っていることを例に挙げて、SDGsの達成に向けた社会の変革とパートナーシップの必要性を訴えました。また、水の課題解決における科学と教育の重要性に触れ、「持続可能な開発のための水」研究プロジェクトや、2023年秋に大学院プログラムの一環として創設されるパリ協定専攻を通したUNU-IASの貢献を強調しました。

    本サミットには、約30か国から政府首脳や閣僚ら140名以上がオンラインを含めて参加しました。参加者たちは、「持続可能な発展のための水~実践と継承~」のテーマの下、気候変動と新型コロナウイルス感染拡大が水政策の実施に及ぼす影響についての懸念を共有し、SDG目標6の達成に対する決意を新たにしました。また日本政府は、アジア太平洋地域の水関連の取り組みに対して、5年間で5000億円の資金援助を行うことを表明しました。

    UNUの水関連研究に関する事例は、同サミットのオンライン展示でもご覧いただけます(要登録)。

    UNU-IASの水研究の詳細は、持続可能な開発のための水(WSD)プロジェクトのページをご覧ください。